TWINKLE 30th☆

広

大井競馬場で開催しているトゥインクルレースは、今年30周年を迎えます。そんな記念すべき2016年の東京シティ競馬で、昨年に引き続き青木二郎がクリエイティブディレクタ―兼アートディレクターを務めさせていただくことになりました。グラフィックもCMも素晴らしいスタッフのみなさんとお仕事が続けられて、本当にうれしい限り。皆川聡さん撮影の美しい光のポスターも、李相日監督演出の情緒溢れるCMも、たくさんの方に届きますように。

ちなみに、東京シティ競馬の特設サイトでは、第1弾CM「二人の開幕」篇やメイキング、ポスターだけでなく、2015年CMの総集編もご覧いただけます!初々しい関係だった1年前を振り返ってから見直せば、桜の下での剛力さんの可愛いひとこと、「熱くなるなよ」にも一層キュンとくるはず。李監督がメガホンをとる贅沢なTCKラブストーリー、ぜひぜひお楽しみください。その勢いで大井競馬場へ繰り出せば、レースにだって勝てるかも?!お待ちしております☆〔K〕

東京シティ競馬特設サイト

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いじらしさの温度

映

ペドロ・アルモドバルと園子温が絶賛する映画が始まったと聞いて、いそいそと行って来ました。カルロス・ベルムト監督の劇場デビュー作、『マジカル・ガール』。

白血病の娘のために、日本のアニメ「魔法少女ユキコ」のコスチュームを手に入れようと画策する父。失業中の彼のとんでもない行動が、ヤバイ系のマジカル・ガール(=魔女?)を焚きつけ、不幸の連鎖を発動させてしまいます。「脅迫をモチーフにしたフィルム・ノワール」という監督のアイデアどおり、全体の印象としては虚無的で冷酷な物語。観る人を突き放してくるような、マイペースな作品だなぁと感じました。

でも、なんか熱いところもあって、それはたぶん登場人物たちの「いじらしさ」なんだろうと思います。共感も同情もできないし、自分は絶対そうなりたくないけど、なぜか目をそらせなくて、否定しきれない感じ。犯罪を描く物語にはムダにまっすぐな人間がつきものですが、このマジカル・ガールたちの異様さはひと味違います。みなさまも、こわいもの見たさでぜひ☆〔K〕

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『逆鱗』とか『肉弾』とか。

舞

『逆鱗』は、これまで観たNODA・MAP作品の中で一番おとなしく、一番ストレートなお芝居だったような気がします。NINGYO≒人魚≒人間魚雷という言葉遊び、観る者をいつの間にか異空間へと連れ出す巧みなシナリオ、洒脱な衣装と美術、そういった魅力はいつもどおりだったのですが、深い海の底から届けられた戦争批判のメッセージがあまりにストレートで、観終えた後にはそのズシンとした重みだけが胸に残った感じです。パンフレットで野田氏が自らを評している「時代錯誤者」という言葉と、関係しているのでしょうか。

また、極めて感覚的な話ですが、そのズシンとした重みとパンフレットや公式サイトのポップなパターンとが、ちょっとチグハグな印象で。。。(一種の異化作用??)わたしとしては劇場にあったモノクロのポスターの方がしっくりきて、人間魚雷つながり(?)の岡本喜八『肉弾』のポスターとも少し重なりました。ビデオで観たのはもう20年くらい前なのに、『肉弾』の主人公が太平洋にプカプカ浮いていたなんとも哀しくコミカルな姿を、今でも時々思い出します。〔K〕

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同サイズのNODA・MAPパンフレットと並べてみましたが、右上の『逆鱗』が格段にポップです。

 

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『逆鱗』の劇場ポスターと、『肉弾』のDVDパッケージ。どちらもかっこいいですね。


わからないという至福

映

公開2日目の、渋谷の映画館。エンドロールの後、わたしたちのそばにいらした上品な老夫婦が「よくわからないなぁ」と話しながら席を立って行きました。その言葉は正直、あまり肯定的な感じには聞こえなかったのですが、実はその「わからなさ」こそがこの映画の最大の魅力、むしろ本質なんじゃないかとわたしは思いました。

映画があまりに興味深かったので、翌日はワン監督が登壇されたトークイベントへ。監督ご自身が繰り返されていたのは「自分なりの答えを見つけてほしい」という言葉でした。また、「(ボーダーの)揺らぎ」という表現もしばしば。「わからなさ」と言ってもいわゆる「難解さ」ではなく「曖昧さ」に近く、それはやはり十分に意図されたものだったようです。

プールの水面のような「揺らぎ」の中でたゆたい続けるもよし、自分たちで果敢に解釈合戦を繰り広げるもよし、楽しみ方だっていろいろあるはず。そこで敢えてわたしなりの一文要約を披露すると、断然、「妻(編集者)が夫(作家)に小説を書かせる物語」!妻・綾(小山田サユリ)のたくましさ、したたかさ、編集者としての聡明さが、ロマンチストで理想主義的なスランプ作家の夫・健二(西島秀俊)を軌道修正させる。その結果綾自身が、自分の欲しいものをぜんぶ手に入れるお話、です。女性には、こういう解釈をする方も多いんじゃないでしょうか?(トーンはだいぶ違いますけど、『ゴシップガール』のブレアみたいな感じ??)

なんて、これはあくまで解釈の一例に過ぎません(ネタバレ的になっていたらすみません!!)。佐原(ビートたけし)と美樹(忽那汐里)に焦点を当てれば全然ちがうストーリーも浮かび上がってくるでしょうし、夢オチみたいなのもありそうだし、、、本当に百人百様だと思います。観る人を操ろうとする中途半端な謎かけ作品はたくさんありますが、自ら謎を探しに行きたくなる映画に出逢えたのはひさしぶり。大満足の1本でした☆〔K〕

映画『女が眠る時』公式サイト

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(代官山蔦屋Anjinにて、BACH主催のトークイベントの後で。後姿は鴻巣友季子さん。)

映画『女が眠る時』公開記念 ウェイン・ワン監督トークショー