FILM:『ライ麦畑で出会ったら』(ジェームズ・サドウィズ監督)

秋に感動した映画、『ライ麦畑で出会ったら』。『ライ麦畑でつかまえて』に惚れ込んだ高校生が、舞台化の許可をもらうために隠遁生活を送るサリンジャー本人を探す旅に出る、というお話。驚くべきことに、ジェームズ・サドウィズ監督本人の実体験が基になっているそうです。

こじらせ高校生ジェイミーにとってラッキーだったのは、まず自分にとってかけがえのない一作に出会えたこと。そして、心が広く聡明なガールフレンド・ディーディーと出会えたこと。そして、知的な大人たちから過不足のないサポートを受けられたこと。

実は、鬱屈とした日々からジェイミーを救う鍵は『ライ麦』の舞台化ではなく、お兄さんとの関係と向き合い、それを自分の物語として紡ぐ行為にありました。それに気づかせ、語るきっかけを与えたサリンジャーと教師たち、素晴らしいなぁと思います。

ジェイミーとの対話で展開されるサリンジャーの読者論も、とても興味深かったです。

村上春樹訳の『キャッチャー・イン・ザ・ライ』と、プログラムを並べてみました。まだ公開中のようなので、青春を補給したい方はぜひ!

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