BOOK:『平成くん、さようなら』(古市憲寿)

古市憲寿『平成くん、さようなら』。一気に読みました。芥川賞候補になっていることもあり、賛否両論合わせて話題の一冊ですが、、、わたしは面白かったです!

描かれているのは、安楽死が合法化されて「死」が選択可能になった世界。世の中は変わっても人間の感覚とか感情は根本的に変わらず、理屈や技術の助けを借りながら折り合いのつけ方を更新していくだけなんだなぁと思いました。スマートでクールな「平成くん」にも、ええっ!そんなでいいの?!と即座に突っ込みたくなるような不完全で青くさいところがあって、憎めない感じが魅力的です。

パラレルワールドのような作品世界には、非日常的な(都会のセレブ的な?)リアルと、丁寧に作り込まれたフィクションが、巧妙に織り交ぜられています。メディア露出の多い作者のイメージをうまく利用して世界観づくりをしているところは、昔の私小説みたいで興味深く。この作品で古市氏のファンになる人も多いのでは?と思いました。

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